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電子署名
電子文書について、誰が作成・同意したかを示し、その後に改変されていないかを確認できるようにする措置のこと。
「電子署名」とは?
日本の電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律、平成12年法律第102号)第2条は、電子署名を、電磁的記録に記録できる情報について行われる措置であって、その情報が措置を行った者の作成に係ることを示すためのものであり、かつ改変が行われていないかを確認できるもの、と定義しています。紙の世界の署名や押印に当たるものを、電子文書で実現する仕組みです。
実務では、電子証明書を使って本人が署名する「当事者型」と、サービス事業者が利用者の指示に基づいて処理を行う「立会人型(事業者署名型)」に分けて説明されることが多くあります。2020年に総務省・法務省・経済産業省が公表した Q&A は、立会人型も、利用者の意思に基づく措置であることが明らかであれば電子署名法上の電子署名に当たり得るとの考え方を示しました。
電子署名法第3条は、本人だけが行うことができる電子署名がある電磁的記録は、真正に成立したものと推定すると定めています。紙の文書で本人の署名や押印があれば真正な成立が推定されるのと同じ役割を、電子文書で果たす規定です。推定が及ぶかどうかは、署名の仕組みと運用(本人確認の方法など)によって変わります。
「電子サイン」という言葉は、手書きのサインを画面上で行うものや、クリックによる同意など、より広い意味で使われることが多い言葉です。どの呼び方でも、裁判で重視されるのは見た目ではなく、誰が何に署名したかを示す証拠です。署名依頼を送ったメールアドレス、署名の日時、IP アドレス、文書のハッシュ値といった記録があるかどうかで、証明のしやすさが大きく変わります。
私たちの見解:電子署名を選ぶときは「どの方式がいちばん強いか」ではなく「この文書にはどの程度の証明が必要か」から考えるのが現実的です。見積承諾や業務委託契約なら監査証跡付きのシンプルな電子署名で十分なことが多く、公正証書が必要な契約や、電子証明書を求められる行政手続きには別の手段が必要です。
電子署名を導入するときは、まず社内でよく使う文書を3つほど選び、試しに電子で締結してみるのがおすすめです。取引先の反応や、保存の手順を確認してから対象を広げると、無理なく移行できます。
「電子署名」の具体例
デザイナーが eSignSimple で見積承諾書を送り、クライアントがスマートフォンでリンクを開いて指で署名し、確定します。最終 PDF には署名、日時、IP アドレス、文書のハッシュ値が記録されます。これがシンプルな電子署名です。
関連する用語
よくある質問
スキャンした署名は電子署名ですか?
ファイルに貼った署名画像は広い意味では電子的な署名ですが、誰が入れたかの証拠がなく、証明力は弱いです。
手書きの署名や押印と同じ効力がありますか?
契約の成立という点では、日本では多くの契約が方式を問わず成立します(民法第522条第2項)。証明の点では、電子署名法第3条の推定が及ぶ電子署名なら、押印と同様に真正な成立が推定されます。
電子署名と電子サインは違うものですか?
法律上の用語は「電子署名」で、電子署名法が定義しています。「電子サイン」は法律用語ではなく、手書き風のサインやクリックによる同意を含めた広い意味で使われることが多い言葉です。
電子署名を使うのに相手の同意は必要ですか?
契約は双方の合意で成立するため、電子で締結することについても実質的な合意が前提になります。労働条件の明示や宅建業法の書面など、電子で交付するには相手方の希望や承諾が法律で求められる場面もあります。
電子署名に有効期限はありますか?
シンプルな電子署名そのものに有効期限はありません。電子証明書を使う署名では、証明書に有効期間があり、長期の保存ではタイムスタンプなどの対策が取られることがあります。