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用語集 · 更新日

シンプルな電子署名

特別な証明書や装置を使わない電子署名。描いた署名、入力した氏名、クリックによる同意などを、記録とともに文書に結びつけるもの。

「シンプルな電子署名」とは?

シンプルな電子署名(英語では simple electronic signature、EU の用語では単に「電子署名」)は、もっとも基本的な電子署名です。eIDAS では、署名者が署名のために使う電子データと定義されています。日本の法律にこの呼び名はありませんが、メールアドレスで署名者を識別し、監査証跡で証拠を補う多くのクラウド型サービスの署名がこれに当たります。

日本では、多くの契約は方式を問わず合意で成立するため(民法第522条第2項)、シンプルな電子署名で締結した契約も有効です。ただし、電子署名法第3条の推定が及ぶかどうかはサービスの仕組み次第で、及ばない場合は、署名者のメールアドレス、日時、IP アドレス、ハッシュ値などの証拠で成立を示す必要があります。裁判所はこれらの証拠を自由な心証で評価します(民事訴訟法第247条)。

シンプルな電子署名の証拠力を高めるために、送信者ができることもあります。相手が普段使っているメールアドレスに署名依頼を送ること、契約前後のメールのやり取りを残しておくこと、署名済み PDF を署名証明書ごと保存すること、の3つです。これだけで、「誰が、いつ、何に合意したか」をずっと説明しやすくなります。

eSignSimple が提供するのはこのタイプです。見積承諾、業務委託契約、秘密保持契約、内定承諾、社内の同意書など、日常の取引文書に向いています。公正証書が必要な契約、自筆証書遺言、事業資金の個人保証、電子証明書を求める行政手続きには向きません。

私たちの見解:小さな事業者が交わす文書の大半は、シンプルな電子署名で十分です。本当に強い方式が必要な文書は、全体のごく一部か、まったくないこともあります。まず自社の文書を書き出して、どれがどちらに当たるかを確認してみてください。

シンプルな電子署名でも、どのサービスを使うかで残る証拠は変わります。監査証跡の内容、署名済み PDF にハッシュ値や証明書が付くか、検証の手段があるかを確認して選びましょう。

シンプルな電子署名を社内で導入するときは、どの文書を電子で締結してよいかのルールを簡単に決めておくと安心です。たとえば「取引金額が一定以下の業務委託契約、秘密保持契約、見積承諾は電子で締結してよい」「公正証書が必要な契約や保証契約は専門家に確認する」といった程度の線引きでも、判断に迷う場面が減ります。

よくある失敗は、署名依頼を相手の個人用メールや、共有のメールアドレス(info@ など)に送ってしまうことです。後で「誰が署名したのか」がわかりにくくなります。契約の担当者本人が普段使っているアドレスに送りましょう。

「シンプルな電子署名」の具体例

フリーランスのエンジニアが、業務委託契約書を eSignSimple でクライアントに送ります。クライアントは氏名を入力して署名し、監査証跡に日時と IP アドレスが残ります。

関連する用語

  • 電子署名: 電子文書について、誰が作成・同意したかを示し、その後に改変されていないかを確認できるようにする措置のこと。
  • 高度電子署名(AdES): eIDAS が定める中間の段階の電子署名。署名者に一意に結びつき、署名者を識別でき、後の変更を検知できるもの。
  • 監査証跡: 署名の過程で文書に起きたすべての出来事(送信、閲覧、署名、完了など)を、日時、IP アドレス、端末とともに記録した履歴。

よくある質問

シンプルな電子署名で雇用契約を結べますか?

労働契約自体は結べます。ただし労働条件の明示を電子で行うには、労働者本人の希望が必要です(労働基準法施行規則第5条第4項)。

シンプルな電子署名で締結した契約に印紙は必要ですか?

国税庁の見解によれば、電磁的記録で作成し電子メールなどで送信した契約書は課税文書の作成に当たらず、一般に印紙は不要です。

相手が署名を否定したらどうなりますか?

紙の署名と同じく争われることはあります。その場合、監査証跡、メールのやり取り、文書のハッシュ値などを証拠として、誰が署名したかを示すことになります。

シンプルな電子署名と電子サインは同じですか?

ほぼ同じ意味で使われることが多いです。どちらも、特別な証明書を使わずに、手書き風の署名やクリックで同意を示す方法を指します。

署名依頼は代表者本人でなければいけませんか?

法律上、会社を代表して契約する権限のある人が署名する必要があります。担当者が署名する場合は、社内でその権限があるかを確認しておくと、後の争いを防げます。

社内の書類にもシンプルな電子署名を使えますか?

使えます。就業規則の確認書、備品の貸与の同意書、研修の受講確認など、社内の書類は電子化しやすい文書です。一括送信を使えば、全員に個別のコピーを送れます。

次の文書の署名を、今日のうちに。

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